【福岡市版】不動産を相続した際に知っておきたい相続税評価額とは?計算方法も解説 !

税金関係

萬谷 詠史

筆者 萬谷 詠史

不動産キャリア25年

不動産業界歴25年のベテラン。賃貸、売買、投資、管理と、不動産のあらゆる分野で培った経験をもとに、物件の価値を様々な角度から見極め、最も有利な売却方法をご提案いたします。「頼んでよかった!」というお声を多数いただく、信頼と実績のある“売却のプロフェッショナル”です。

保有資格: 宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、不動産キャリアパーソン
取扱実績:3,000件以上

不動産を相続した際に知っておきたい相続税評価額とは?計算方法も解説 !

相続財産が基礎控除額を超えた場合は、相続税の申告および納税が必要です。
けれど、不動産は価値のわかりにくい財産であるため、どのくらいの金額なのか悩んでしまうことがあるでしょう。
そこで今回は、不動産の評価方法の1つである相続税評価額について解説します。
計算方法も家屋・建物と土地に分けて解説しますので、相続にお困りの方はぜひご参考にしてください。

不動産の相続税評価額とは①概要や財産ごとの計算方法

不動産の相続税評価額とは①概要や財産ごとの計算方法

相続税は、相続財産が基礎控除額を超えた場合に発生します。
そのため、相続税がかかるかどうかを知るためには、相続財産の総額を調べる必要があります。
けれど、相続財産は現金や預貯金のように金額がわかりやすいものだけではありません。
とくに不動産を相続した場合は、すぐには価値を算出できないでしょう。
また、不動産には評価額が複数あるので、どれを使えば良いのかわからないかもしれません。
そこで知っておきたいのが、相続税評価額です。
不動産の相続税に関する計算をする際は、相続税評価額を使います。
まず、相続税評価額の概要を確認してみましょう。

相続税評価額とは

相続税評価額とは、相続税や贈与税を計算する際の基準となる課税価格のことです。
相続税の対象となる財産には、現金や預貯金以外にも不動産や有価証券などのさまざまなものがあり、それぞれについて評価しなくてはなりません。
評価方法は現金や不動産などの財産ごとに定められており、その方法にしたがって算出された価額が相続税評価額です。

相続税評価額の計算方法とは

相続税評価額は財産によって評価方法が異なるので、計算方法も変わります。
そこで、よくある相続財産の計算方法の例をいくつか確認してみましょう。
たとえば、現金は時価で算出されるため、3,000万円の現金の相続税評価額は3,000万円です。
預貯金は普通か定期かによって異なり、普通預貯金は利子が少ないので、相続開始日の残高を相続税評価額とします。
定期預貯金は相続が開始した時点で解約したとみなされ、元本に源泉徴収税を差し引いた利子を加えた金額を相続税評価額とします。
これらは比較的わかりやすいので、悩むことはそれほどないでしょう。
よくある相続財産のなかで、相続税評価額の計算方法が複雑なのは不動産です。
不動産の計算方法は、家屋・建物と土地で異なります。
家屋・建物は基本的に固定資産税評価額と同じ額であるため、それほど難しくはありません。
一方、土地は算出方法が2種類あるうえ、計算方法も複雑なので注意が必要です。
けれど、計算方法を理解していればご自身でも算出できます。
そこで、家屋・建物と土地の相続税評価額の計算方法を、それぞれ確認しておきましょう。

不動産の相続税評価額とは②計算方法(家屋・建物)

不動産の相続税評価額とは②計算方法(家屋・建物)

相続した不動産の相続税評価額を調べるときは、家屋・建物と土地に分けて計算します。
家屋・建物の相続税評価額の計算方法は、故人が利用していたケースと第三者に貸していたケースとで変わるので、それぞれ確認しましょう。

家屋・建物の相続税評価額1:故人が利用していたケース

故人が利用していた家屋・建物の相続税評価額の計算方法は、「固定資産税評価額×1.0」です。
そのため、先述のとおり固定資産税評価額と同じ額になります。
固定資産税評価額とは、固定資産税や都市計画税を算出する際の基準となる評価額です。
市町村(東京23区では東京都)が、総務大臣の定めた固定資産評価基準に基づいて評価と決定をしているので、ご自身で計算する必要はありません。
固定資産税評価額を知りたいときは、固定資産税の課税明細書を確認しましょう。
固定資産税の課税明細書は、毎年4月から6月ごろに市町村から送付される納税通知書に同封されています。
固定資産税評価額の見直しは3年ごとであるため、今年度以外の課税明細書を使うことも可能です。
その際は、見直しがおこなわれる前のものではないことをしっかりと確認しましょう。
また固定資産税評価額は、ほかにも役所で固定資産課税台帳を閲覧する方法や、固定資産評価証明書を取得する方法で確認できます。

家屋・建物の相続税評価額2:第三者に貸していたケース

故人が家屋や建物を第三者に貸していたケースは、計算方法が多少複雑になります。
計算方法は一戸建てか賃貸アパートかによって異なるので、それぞれ確認しましょう。
一戸建ての場合は、「固定資産税評価額×(1-借家権割合)」で計算します。
借家権割合は家屋の評価額の30%と定められているので、0.3を当てはめて計算しましょう。
賃貸アパートの場合は、「固定資産税評価額×(1-借家権割合×賃貸割合)」の計算式で算出します。
賃貸割合とは第三者に貸している部分の床面積の割合であり、一戸建ては100%であるため計算式に反映しませんが、こちらのケースは反映されます。
たとえば、床面積の合計が200㎡で貸している部屋の床面積が100㎡の場合、賃貸割合は「100㎡÷200㎡=50%」です。
借家権割合は、一戸建てと同様に30%で計算しましょう。

不動産の相続税評価額とは③計算方法(土地)

不動産の相続税評価額とは③計算方法(土地)

土地の相続税評価額を計算する方法には路線価方式と倍率方式があり、どちらの方式で算出するかは不動産のある地域によって異なります。
路線価が定められている地域は路線価方式、定められていない地域は倍率方式を使って算出します。
相続した土地がどちらに該当するかは、路線価図や評価倍率表などで確認が可能です。
それぞれの方式の概要や、相続税評価額の計算方法を確認してみましょう。

路線価方式とは

路線価とは、道路に面する標準的な宅地1㎡あたりの評価額のことです。
そして、路線価に基づいて土地を評価する方法を路線価方式と言います。
路線価方式によって土地の相続税評価額を計算する方法は、以下のとおりです。
相続税評価額=路線価×各種補正率×土地面積
路線価は、国税庁のホームページに掲載されている路線価図で確認できます。
毎年1月1日の時点で評価がおこなわれ、7月に公表されます。
相続税評価額を算出する際にどの時点の路線価を使うかは、計算する税金の種類によって変わるので注意しましょう。
相続税の計算に使う場合は被相続人が亡くなった年のもの、贈与税の場合は贈与があった年のものを使います。
各種補正率は土地の形状による価値の低下を調整するための割合で、奥行価格補正率や不整形地補正率などがあります。
土地面積は、登記事項証明書(登記簿謄本)や固定資産税の課税明細書に記載されている地積を使いましょう。

倍率方式とは

倍率方式とは、その土地の固定資産税評価額に一定の倍率を乗じて評価する方法です。
倍率方式による相続税評価額の計算方法は、以下のとおりです。
相続税評価額=固定資産税評価額×倍率
固定資産税評価額は、先述のとおり固定資産税の課税明細書などで確認しましょう。
倍率は路線価と同様に、国税庁のホームページで確認できます。
倍率表に地域や地目ごとの倍率が記載されているので、土地の所在地から調べましょう。
なお、土地の相続税評価額にはさまざまな減額要素があり、利用すると相続税の節税につながります。
たとえば、アパートや貸家の敷地に使われている貸家建付地は、評価額を20%ほど減額できます。
ほかにも、土地の利用方法や地形などによって減額できることがあるので、もれなく利用して節税につなげましょう。

まとめ

不動産を相続した場合は、相続税評価額を計算する必要があります。
不動産の相続税評価額は家屋・建物と土地とで計算方法が異なるので、どちらも覚えておくと良いでしょう。
不動産の相続税評価額には減額できる制度があるので、利用できるときは使って相続税の節税につなげましょう。


”税金関係”おすすめ記事

  • 【福岡市版】不動産相続で必要な税金は?計算方法と節税のポイントを解説の画像

    【福岡市版】不動産相続で必要な税金は?計算方法と節税のポイントを解説

    税金関係

  • 【福岡市版】不動産の売却時にかかる税金の種類!譲渡所得税の計算・節税のコツも解説の画像

    【福岡市版】不動産の売却時にかかる税金の種類!譲渡所得税の計算・節税のコツも解説

    税金関係

  • 【福岡市版】土地の相続税が払えないとどうなる?生じるデメリットや対処法について解説の画像

    【福岡市版】土地の相続税が払えないとどうなる?生じるデメリットや対処法について解説

    税金関係

  • 【福岡市版】土地の相続にかかる相続税とは?納税額の計算方法と相続税評価額も解説の画像

    【福岡市版】土地の相続にかかる相続税とは?納税額の計算方法と相続税評価額も解説

    税金関係

  • 【福岡市版】相続税の取得費加算の特例とは?適用できない例や併用できる例をご紹介の画像

    【福岡市版】相続税の取得費加算の特例とは?適用できない例や併用できる例をご紹介

    税金関係

  • 【福岡市版】相続時精算課税制度とは?計算方法や注意点を解説の画像

    【福岡市版】相続時精算課税制度とは?計算方法や注意点を解説

    税金関係

もっと見る