【福岡市版】不動産売却時の譲渡所得とは?計算方法や取得費・譲渡費用についてご紹介

売却記事

萬谷 詠史

筆者 萬谷 詠史

不動産キャリア25年

不動産業界歴25年のベテラン。賃貸、売買、投資、管理と、不動産のあらゆる分野で培った経験をもとに、物件の価値を様々な角度から見極め、最も有利な売却方法をご提案いたします。「頼んでよかった!」というお声を多数いただく、信頼と実績のある“売却のプロフェッショナル”です。

保有資格: 宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、不動産キャリアパーソン
取扱実績:3,000件以上

不動産売却時の譲渡所得とは?計算方法や取得費・譲渡費用についてご紹介

不動産を売却するときに、税金をどのくらい支払う必要があるのか気になっている方はいると思います。
不動産を売却したときに支払う税金を考えるうえで、譲渡所得の計算方法は知っておいたほうが良いでしょう。
そこで今回は、不動産売却時の譲渡所得とはどのようなものか、譲渡所得の計算方法や、不動産の取得費・譲渡費用に含まれるものについてご紹介します。

不動産売却時の譲渡所得の計算方法

不動産売却時の譲渡所得の計算方法

不動産を売却したときに支払う税金を知るには、譲渡所得の計算方法を知っておく必要があります。
ここからは、不動産売却時の譲渡所得の計算方法についてご紹介します。

譲渡所得の計算方法

譲渡所得の金額を算出するには、土地や建物を売却した金額から、取得費および譲渡費用を差し引いて計算します。
そのため、譲渡所得の計算には、次の三つの金額が必要です。

●譲渡収入金額
●取得費
●譲渡費用


譲渡収入金額とは、土地や建物の譲渡代金と、固定資産税および都市計画税の精算金を指します。
取得費には、実額法と概算法の二種類があり、そのうち大きい金額を用いて計算します。
実額法の計算方法は、土地建物の購入代金と取得に要した費用の合計から、建物の減価償却費を差し引いた金額です。
概算法の計算方法は、譲渡収入金額に5%を乗じた金額です。
譲渡費用とは、不動産を売却するために直接要した費用を指します。

譲渡所得の計算式

譲渡所得の計算方法は、以下のとおりです。
譲渡所得=譲渡収入金額―(取得費+譲渡費用)
計算の結果、譲渡所得がマイナスとなった場合は、課税対象とならないため、納税の必要はありません。
また、課税譲渡所得を算出するための計算式は、以下のとおりです。
課税譲渡所得=譲渡所得―特別控除
特別控除は、居住用の3,000万円特別控除の特例等が適用されるケースなどで譲渡所得から差し引くことができます。

課税方法

譲渡所得については、他の所得と分離して所得税および住民税が課税されます。
所得税は、給与所得や不動産所得などの各種所得金額を合計して総所得金額を求め、それに基づいて税額を計算する「総合課税」が一般的です。
しかし、不動産の売却による譲渡所得は、他の所得と合算せず、個別に税額を計算する「分離課税方式」が採用されます。
土地建物を譲渡した場合は、所有期間に応じて課税方法が異なります。
譲渡した年の1月1日時点で、所有期間が5年以下の土地・建物などは「短期譲渡所得」、5年を超える土地・建物などは「長期譲渡所得」です。
短期譲渡所得の税率は、所得税30.63%、住民税9%で合計39.63%です。

長期譲渡所得の税率は、所得税15.315%、住民税5%で合計20.315%です。
ただし、自己居住用の住宅には、10年超所有軽減税率の特例が適用され、課税譲渡所得6,000万円以下の部分は14.21%、6,000万円を超える部分は20.315%となります。

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不動産売却の譲渡所得に関する「取得費」

不動産売却の譲渡所得に関する「取得費」

不動産売却の譲渡所得を算出するときには「取得費」の金額が必要ですが、正確に算出するためには取得費にどのようなものが含まれるか知る必要があります。
ここからは、不動産売却の譲渡所得に関する「取得費」には、どのようなものが含まれるかご紹介します。

仲介手数料

売却した不動産を購入した際に、不動産会社に仲介手数料を支払っている場合、その仲介手数料は取得費に含めることが可能です。
不動産を購入したときの仲介手数料に関する領収書は、紛失しないよう保管しておきましょう。
仲介手数料は、法律で上限額が定められており、上限額まで請求されるケースが一般的です。
しかし、2024年7月1日より不動産の仲介手数料制度が改正され、800万円未満の低廉な空き家を売却する場合には、仲介手数料の上限を超えて33万円まで請求が可能となりました。
また、不動産を購入する際に、所有権移転の登記をおこなった場合の「登録免許税」や「不動産取得税」は、取得費に含まれます。
登録免許税は、不動産の固定資産税評価額の2%ですが、現在は軽減措置により1.5%となっています。
不動産取得税は、土地および住宅家屋では固定資産税評価額の3%、非住宅家屋では4%です。

リフォーム費用

建物をリフォームした場合、そのリフォーム費用から減価償却費を控除した金額を取得費に含めることが可能です。
ただし、通常の維持修繕については「家事費」とみなされるため、取得費に含めることはできません。
たとえば、老朽化した部分や故障した設備を修繕して元の状態に戻す行為は修繕とされますが、既存の建物に改良をおこない、新たな機能や価値を付加する工事は取得費に含まれます。
また、リフォームだけでなく、造成費用も改良費用として取得費に含まれます。

ローン保証料は取得費にならない

不動産売却の譲渡所得に関する取得費には、ローン保証料は含まれないため注意が必要です。
取得費とは、建物の取得に直接かかった費用を指し、建物の取得後に発生した費用や取得に関係のない費用は、取得費とみなされません。
そのため、住宅ローン保証料や使用開始日以降の住宅ローン金利は、取得費に含まれません。
ただし、借入日から使用開始日までの住宅ローンの利子やローン設定にかかる手数料は、取得費として計上することが可能です。
取得費に該当するかどうかの判断が難しい場合は、税務署または税理士に相談することを推奨します。

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不動産売却の譲渡所得に関する「譲渡費用」

不動産売却の譲渡所得に関する「譲渡費用」

不動産売却の譲渡所得を算出するためには、譲渡費用に何が含まれているかを知っておくと良いでしょう。
ここからは、不動産売却の譲渡所得に関する「譲渡費用」についてご紹介します。

測量費

土地を売却するときにかかった測量費は、譲渡費用に含まれます。
土地を売買する際には、その土地の面積を明確にする必要があるため、確定測量図を作成することがあります。
この測量は土地家屋調査士などに依頼し、通常は売主の負担で実施されますが、かかった費用は譲渡費用として計上可能です。
注意すべき点は、この測量費が譲渡のために実施されたものでなければ、譲渡費用に含まれないことです。
たとえば、現時点で譲渡の予定がないにもかかわらず、将来の売却に備えて事前に測量した場合、その費用は譲渡費用に該当しません。
しかし、一筆の土地を分筆して売却する際に、売却部分だけでなく残地もあわせて測量した場合、その測量費は譲渡費用に含めることが可能です。

解体費用

土地を売却するために、その上に建っている建物を売主の負担で解体する場合の解体費用は、譲渡費用に含めることができます。
ただし、建物の解体が譲渡よりも相当前におこなわれている場合には、譲渡費用として認められない可能性があるため注意が必要です。
また、使用貸借により貸し付けていた親族が所有する建物の取り壊し費用については、通常は建物の所有者である借主が負担すべきものであるため、売主が費用を負担しても譲渡費用にはなりません。

広告料

不動産を売却するために支払った広告料は、譲渡費用に該当するため計上が可能です。
買主を探すために広告を出し、その費用は譲渡費用として認められます。
ただし、広告を出してから時間が経過し、その広告とは関係なく不動産が売却できた場合、その広告費用は譲渡費用に該当しない可能性があるため、注意が必要です。

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まとめ

不動産売却時の譲渡所得の計算方法は、土地や建物を売った金額から、取得費と譲渡費用を差し引いて算出します。
譲渡所得に関する取得費には、仲介手数料やリフォーム費用が含まれますが、ローン保証料は含まれません。
譲渡所得に関する譲渡費用には、売却するときにかかった測量費や解体費用、広告料などが含まれます。

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不動産マン メディア編集部

福岡市を拠点に、不動産売却を専門にサポートしている不動産マンです。「相続不動産」や「空き家問題」に関しては、豊富な実績と知識を活かし、これまで多くのお客様の課題解決に携わってきました。
私たちは「敷居の低い不動産会社」を目指し、初めての方でも安心してご相談いただけるよう、一人ひとりに寄り添った丁寧な対応を心がけています。どんなに小さなお悩みでも真摯に向き合い、まるで地域の駄菓子屋のように気軽に立ち寄れる存在でありたいと考えています。
不動産は人生における大きな決断のひとつです。不安や迷いを抱える方の力になれるよう、誠実で分かりやすいサポートをお届けしています。
「こんなこと聞いてもいいのかな?」と思うようなことでも大丈夫です。どうぞお気軽にご相談ください。あなたのお力になれることを心より願っています。


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