【福岡市版】相続登記とは?経費にできる費用の種類や注意点を解説!

相続について

上野 力

筆者 上野 力

中古マンション・戸建て・収益物件売却のエキスパート
福岡県遠賀町出身。不動産業界歴15年、売却相談部にて年間200件以上の売却相談を担当する不動産のプロフェッショナル。お客様の人生を豊かにする長期的視点から、最適なアドバイスをご提案いたします。

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相続登記とは?経費にできる費用の種類や注意点を解説!

不動産を所有している方が亡くなったとき、相続人は相続登記の手続きをおこなわなければなりません。
しかし、そもそも相続登記とはどのような手続きを指すのか、相続登記にかかる費用は経費にできるのかなど、疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、相続登記の概要や経費にできる相続登記の費用の種類、相続登記の費用を経費にするときの注意点について解説します。

相続登記とはどのような手続きか?

相続登記とはどのような手続きか?

これから不動産を相続する予定がある方にとって、相続登記に関する知識は事前に身に付けておきたいところです。
まずは、相続登記とはどのような手続きなのかについて解説します。

相続登記とは?

相続登記は、不動産を所有している方が亡くなったときに、その不動産の名義を相続人に変更する手続きのことです。
不動産の権利関係は、法務局に備え付けられた登記簿に記録されます。
登記簿は、不動産の所在地や所有者の氏名、権利内容などが記載された帳簿であり、誰がその不動産を所有しているかを明確にする役割を担っています。
相続が発生した場合、不動産の名義を亡くなった方から相続人に変更する手続きが必要です。
相続登記をおこなうことで、相続人がその不動産の正式な所有者であることを証明でき、売却や担保設定などをスムーズにおこなえるようになります。

2024年4月1日より相続登記の義務化が開始

相続登記時の注意点として、2024年4月1日から義務化が始まったことが挙げられます。
これまでは任意であったため、相続登記をおこなわず不動産が放置されるケースもありました。
しかし、義務化により、相続人は不動産を取得したことを知った日から3年以内に相続登記をおこなわなければなりません。
正当な理由なく登記を怠ったときには、10万円以下の過料が発生する可能性があります。
また、相続登記をおこなわずに放置すると、相続人の死亡などにより権利関係が複雑化し、あとの手続きが難しくなります。
そのため、できるだけ早めに手続きを進めることが重要です。

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経費にできる相続登記費用の種類

経費にできる相続登記費用の種類

相続登記にかかる費用のなかには、不動産所得や譲渡所得の経費として計上できるものがあります。
ここでは、経費として計上できる可能性のある相続登記費用の種類について解説します。

経費の種類①登録免許税

登録免許税とは、不動産の権利を移す登記をおこなうときに国へ納める税金です。
登録免許税の税率は、登記の種類によって異なりますが、相続登記では「固定資産税評価額×0.4%」の費用がかかります。
たとえば、固定資産税評価額が1,000万円の不動産を相続した場合、相続登記にあたり「1,000万円×0.4%=4万円」の登録免許税を納める必要があります。
ただし、遺言書などで不動産を遺贈された場合の登記にかかる税率は2%であることに注意が必要です。
この登録免許税は、確定申告時に不動産所得や譲渡所得の経費として計上できます。
なお、経費を計上する際の勘定科目は「租税公課」となります。

経費の種類②書類の取得費用

相続登記の手続きをおこなうには、亡くなった方の戸籍謄本や住民票除票、相続人の戸籍謄本や住民票、印鑑証明書などの書類を提出する必要があります。
これらの書類を取得する際には、5,000円~1万円程度の費用がかかります。
所得税の節税につなげるためにも、書類の取得費用も不動産所得申告時に、きちんと必要経費として計上するようにしましょう。
なお、経費として計上するときの勘定科目は「租税公課」です。

経費の種類③司法書士費用

相続登記の手続きは、個人でおこなうことも可能ですが、ミスを防ぐために司法書士に代行してもらうケースが一般的です。
司法書士に依頼すれば、必要書類の収集もおこなってくれるため、平日に自治体で手続きができない方におすすめの方法です。
司法書士に相続登記の手続き代行を依頼する場合、報酬として7万~15万円ほどの費用がかかります。
これらの費用も必要経費として計上すれば、所得税の節税効果が得られます。
なお、経費として計上する際の勘定科目は「支払手数料」です。

経費の種類④相続登記以外の費用

アパートなどの賃貸物件を相続したときには、その年の家賃収入から登記費用にくわえて、固定資産税や維持管理費、ローンの利息、火災保険料、共用設備にかかる費用などを経費にできます。
ただし、経費として申告するには、レシートや領収書などの証拠書類が必要です。
税務署からの問い合わせがあった場合にもすぐに対応できるよう、経費に関するレシートや領収書は紛失せずに保管しておきましょう。
なお、アパートローンの元本や所得税、法人税などは経費として計上できません。
また、不動産売却時の譲渡所得の申告で経費として計上できるものは、登記費用のほか、不動産の購入費、不動産の調査費用、購入時にかかった登記費用などがあります。

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相続登記費用を必要経費として計上するときの注意点

相続登記費用を必要経費として計上するときの注意点

相続登記にかかった費用を必要経費として計上するときには、いくつか押さえておきたい注意点があります。
ここでは、とくに重要なポイントを解説します。

注意点①債務控除の対象にはならない

相続登記費用を必要経費として計上するときの注意点は、債務控除の対象外であることです。
債務控除は、亡くなった方が残した借金や葬式費用を遺産総額から差し引ける制度です。
相続税の計算では、亡くなった方の債務(借金など)は控除の対象となりますが、相続登記費用は債務控除の対象にはなりません。
相続登記にかかる費用は、亡くなった方の借金には該当しないためです。

注意点②複数の不動産を相続登記したときの対応

複数の不動産を相続登記して一部のみを売却するとき、経費を計上するには、土地と建物の評価を按分して金額を計算しなければなりません。
按分とは、一定の基準に基づいてお金などを分配することです。
たとえば、評価額が5,000万円の土地と2,000万円の建物を相続登記して7万円かかった場合、土地に対して5万円、建物に対して2万円といった具合に経費を計上します。
ただし、経費の按分は難しく、相続に慣れていない方が自分で手続きをおこなうと、ミスを犯す可能性があります。
そのため、相続財産に複数の不動産が含まれている場合には、司法書士などの専門家に依頼して手続きを進めることがおすすめです。

注意点③経費にできない費用がある

相続に関連してかかってくる費用のなかでも、葬儀費用や係争費用、代償分割費用は経費として計上できません。
これらは、不動産の取得や売却とは関係のない費用として扱われるためです。
なお、代償分割時にかかる費用とは、不動産を相続する代わりに、ほかの相続人へ支払う代償金を指します。
不動産の評価額によっては、代償金が数千万円に達する場合もあり、経費として計上したいと考えるかもしれません。
しかし、所得税基本通達により、相続時に取得した資産の取得費には計上できないとされているので注意が必要です。
不動産相続時に経費として計上できるのは、あくまでも不動産の取得や売却と直接関係のある費用のみであることを押さえておきましょう。

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まとめ

相続登記は、不動産の名義を正式に相続人へ変更するために必要な手続きであり、2024年から義務化されました。
相続登記にかかる費用のなかで、経費として計上できる種類には登録免許税や各種書類の取得費用、司法書士への報酬などがあります。
注意点としては、債務控除の対象にはならないこと、複数の不動産を相続登記したときには土地と建物の評価を按分して計算しなくてはならないことなどが挙げられます。


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