実家じまいとは?事前準備や処分方法についても解説

相続について

萬谷 詠史

筆者 萬谷 詠史

不動産キャリア25年

不動産業界歴25年のベテラン。賃貸、売買、投資、管理と、不動産のあらゆる分野で培った経験をもとに、物件の価値を様々な角度から見極め、最も有利な売却方法をご提案いたします。「頼んでよかった!」というお声を多数いただく、信頼と実績のある“売却のプロフェッショナル”です。

保有資格: 宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、不動産キャリアパーソン
取扱実績:3,000件以上

実家じまいとは?事前準備や処分方法についても解説

実家じまいは、空き家問題を防ぐために重要なステップとなる手続きのひとつです。
円滑に進めるためには、事前準備や家族との十分な話し合いが欠かせません。
さらに、実家や荷物の処分方法にはさまざまな選択肢があるため、適切な方法を選ぶことが重要です。
この記事では、実家の整理の基本的な流れや準備、処分方法について解説します。

実家じまいとはなにか

実家じまいとはなにか

実家じまいとは、長年家族が住んできた実家を整理・処分することを指します。
近年、核家族化や高齢化社会の進展により、実家の整理を検討する方が増えています。

理由

実家じまいをおこなう主な理由として、以下の点が挙げられます。
1.親の高齢化や施設入所:親が高齢となり、介護施設に入居したり子どもとの同居を始めたりすると、実家が空き家となる
空き家を放置すると、固定資産税や維持管理の負担が増すため、整理・処分を検討する必要があります。
2.相続後の管理負担:親が亡くなり、相続が発生すると、相続人が実家を相続するかどうかの判断が求められる
相続後に実家を維持・管理することが負担となる場合、実家の処分を検討することがあります。
3.空き家問題への対応:適切に管理されていない空き家は、犯罪の温床や建物倒壊のリスクを招く可能性がある
特定空き家に指定されると、税金負担が増し、最悪の場合は自治体による強制解体の可能性もあります。
実際に、空き家は適切に管理されていないと、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。
たとえば、草木の繁茂や外壁の劣化が進み、近隣住民に迷惑をかけるケースが挙げられるでしょう。
また、空き家が放置されることで、犯罪の温床となるリスクも高まります。
さらに、空き家が増えると、地域の景観や治安にも悪影響を及ぼす可能性があります。
このような背景から、空き家を適切に管理・処分することが重要となります。
実家じまいは、空き家問題への対応としても役立つ手段です。
しかし、実家じまいをおこなう際には、親の意向や感情を尊重し、家族全体で十分な話し合いをおこなうことが大切です。

実家じまいをする前の準備について

実家じまいをする前の準備について

実家じまいを進める際には、事前の準備が重要です。
家族間での話し合い、財産の整理、そして新たな住まいの確保は、円滑な実家の整理を実現するための基本的なステップとなります。

話し合い

先述したように、実家じまいを始める前に、家族での話し合いをおこなうことが不可欠です。
この段階で、実家をどのように扱うか、相続の方法、そして各自の役割分担を明確にしておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。
たとえば、親が高齢になり介護施設へ入るときの実家の処分や相続方法について、家族それぞれが意見を出し合い、合意を得ておくようにしましょう。
親の気持ちに寄り添い、懸念点や希望を共有することも大切です。
また、家族間でのコミュニケーションを円滑に保つために、定期的なミーティングを設けることも有効です。
これにより、各自の意見や希望を共有し、共通の理解を深めることができます。

財産

実家じまいを進める際には、家財や不動産などの財産を整理・把握することが重要です。
具体的には、預貯金、土地、建物、株式などの資産をリストアップし、相続の可能性のある家族に伝えておくことが推奨されます。
この時点で、遺産分割協議をしておくと、後のトラブル回避に繋がります。
さらに、家財の中には価値のあるものや、思い出の品も含まれているでしょう。
これらの取り扱いについても、家族間での合意を得ておくことが大切です。
なお、遺品整理の際に専門業者を利用することで、効率的かつ適切に処分や整理をおこなうことができます。

住み替え

実家じまいをおこなう際には、新たな住まいの確保も重要なポイントです。
親の介護が必要になったり、家族全体で新居に引っ越す場合には、以下のような選択肢があります。
老人ホームなどの施設:親の介護が必要な場合、老人ホームや介護施設への入居を検討することが考えられます。
施設選びの際には、立地、設備、費用などを総合的に考慮することが重要です。
マンションやアパートなどの賃貸物件
希望するエリアや間取り、予算などを家族で話し合い、最適な物件を見つけることが大切です。
二世帯住宅
プライバシーを保ちながらも、親のサポートがしやすい環境を整えることができます。
これらの選択肢を検討する際には、家族それぞれの意見を尊重し、最適な住まいを見つけることが重要です。
また、住み替えに伴う費用や手続きについても、事前に調査し、計画的に進めることが求められます。

実家の処分方法や荷物の処分について

実家の処分方法や荷物の処分について

実家の整理を進める際、家屋の処分方法や荷物の整理は重要なステップです。
適切な方法を選択することで、スムーズな移行と新たな生活のスタートが可能となります。

売却

実家を売却することで、資産を現金化し、今後の生活資金や住み替え費用に充てることができます。
売却方法としては、主に以下の2つが考えられます。
1.仲介による売却:不動産仲介会社を通じて、一般の買主を探す方法
広範な宣伝活動をおこない、希望の価格で売却できる可能性があります。
ただし、売却までに時間がかかる場合や、契約不適合責任を負うリスクがある点に注意が必要です。
2.買取による売却:不動産買取業者に直接売却する方法
現金化までの期間が短く、周囲に知られずに売却できるメリットがあります。
しかし、買取価格は相場の6~8割程度となることが一般的です。
売却を検討する際は、実家の状態や市場価値を正確に把握し、信頼できる不動産会社と相談することが重要です。

解体

築年数が古く、売却が難しい場合や、更地にして土地として売却したい場合、解体を検討することがあります。
解体のメリットとしては、新築を建てたい買主が現れる可能性が高まる点が挙げられます。
また、特定空き家等に指定されるリスクを回避できる点も利点です。
一方、解体にはまとまった費用がかかり、建物がなくなることで固定資産税が増加する可能性があります。
また、解体後に売却まで時間がかかると、固定資産税の負担が大きくなる点も考慮すべきです。
解体を決定する前に、解体費用やその後の土地の利用方法について、専門家と十分に相談することをおすすめします。

荷物の処分

実家の整理では、多くの荷物を整理・処分する必要があります。
荷物の処分方法としては、以下の選択肢があります。
1.自力での整理:家族や親戚で協力して荷物を整理する方法
費用がかからず、思い出の品を手元に残すことができます。
しかし、時間と労力がかかり、精神的な負担も大きい場合があります。
2.専門業者への依頼:遺品整理業者や不用品回収業者に依頼する方法
短期間で効率的に整理が進み、体力的・精神的な負担を軽減できます。
ただし、費用がかかる点や、業者選びに注意が必要です。
荷物の整理は、感情的な面でも大きな影響を与える作業です。
無理をせず、必要に応じて専門家の助けを借りることを検討しましょう。
実家の整理は、家族の協力と適切な方法選択が求められる重要なプロセスです。
各ステップを慎重に進めることで、円滑な移行と新たな生活のスタートが可能となります。

まとめ

実家じまいは、空き家問題を解決するために欠かせない重要なプロセスです。
事前に家族で話し合い、財産整理を進めることでスムーズな実家じまいが実現します。
売却や解体、荷物の処分方法を慎重に選び、納得のいく形で進めることが大切です。


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